先日紹介した
PILOT No.500-D と同じ製造元と思われる2本の5インチ尺(仮に「
不明な5インチ尺」と「
Keihin DENSOKKI」と呼びます)の比較をしてみました。
まずは、計算尺の表面の尺度を比較します。

PILOT No.500-D は、π切断のずらし尺 CF/DF を装備しています。CI の刻印は、PILOT No.500-D と他の2つの尺で異なりますが「C」のフォントはよく似ています。(それ以外にも、「9」、「6」などのフォントの特徴が似ています。)
さらに、PILOT No.500-D には、上部にスケールが付いています。(その分、尺全体の幅が広くなっています。)
C/D尺 の目盛りの打ち方は若干異なり、PILOT No.500-D には、1.1、1.2、1.3、... に相当する数字が打たれていません。
PILOT No.500-D と 不明な5インチ尺 は、滑尺裏に三角関数の尺度、S/L/T を装備しています。
PILOT No.500-Dです。

不明な5インチ尺 です。

拡大していただくとわかると思いますが、汚れを除いて全く同じに見えます。また、滑尺は物理的な寸法も同一で、交換して使用することができます。
三角関数を装備していますので、尺の裏側には窓と補助カーソル線が引かれています。
まずは、PILOT No.500-D です。

次は、不明な5インチ尺 です。

窓の切り欠きの形、場所、大きさ、補助カーソルの引き方も同一に思われます。
さらに、カーソルもよく似ています。


カーソルも若干の差がありますが、よく似ています。カーソルのバネは左上の一箇所で留められており、裏側の枠の切り欠きの場所と形もほぼ同じ、また、断面は非常によく似たかまぼこ型になっています。(カーソルは、かまぼこ型になっているもの、実際に目盛りを読む際にはほとんど拡大の効果が見られないところまでそっくりです。)
それぞれ若干の違いがあるもののこの3つの計算尺は同じ製造元で製造された兄弟尺はではないかと考えています。
- 2017/12/31(日) 22:49:12|
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